茹でて殻をむくだけなんだけど、この殻むきが難しい・・・
なんで、うまくむけないの?
それはズバリ!
卵殻膜(うす皮)が卵白にくっついてしまうから!!
卵は、大きく「卵殻」「卵殻膜」「気室」「卵白」「卵黄」に分類できます。(細かく説明するとカラザとか、卵殻膜も2種類あったりしますが、ここでは割愛します)
新鮮な卵白には、多くの炭酸ガスが含まれています。この炭酸ガスは、卵白のpHを下げて、卵白と卵殻膜をくっつけてしまうのです。この炭酸ガスが抜けてpHが上がり、アルカリ性が強くなると、卵白と卵殻膜の固着力が弱まり、殻がむきやすくなるのです。そのため、新鮮な卵は殻がむきにくいと言われています。
また、産卵直後は気室がありませんが、この炭酸ガスによって気室は、時間の経過とともに大きくなっていきます。
なお、卵パックに入っている卵の多くは、気室が上を向いてた状態でパック詰されています。その理由は、強度と卵の鮮度が保たれるからです。
この卵殻膜と卵白がくっつかなければ、"つるん"と殻がむけるわけです。
つるんと剥くコツは2つ!
つるんと剥くコツ❶
ポイントのひとつめは、産卵3日目以降の卵を使うこと!
前述の通り、卵白にある炭酸ガスによるpHの影響で、新鮮な卵は殻が剥きにくいです。産卵3日目以降は、ガスが抜けて、剥きやすくなっています。ゆで卵にするなら、新鮮でない方がよいのです。
つるんと剥くコツ❷
ポイントの2つめは、茹でた直後に急冷すること!
茹でた卵を、冷水で急冷すると、卵白などが収縮します。この収縮によって、卵殻膜と卵白の間に隙間ができ、卵殻膜(うす皮)がはがれやすくなります。そして、その隙間に水を入れると、よりむきやすくなります。
インターネットにある他のやり方も調べてみた!
ひと通り試してあるので、オススメ度ものせておくね。
方法 | おすすめ | コメント |
古い卵を使う | ◎ | 前述の通り、古い卵の方が炭酸ガスの含有量が少ないので、むきやすい。産卵後3日以降が目安。 |
茹でる前に卵にひびを入れる | △ | むきやすくなるが、割れて中身がでやすい。 |
茹でる前に気室に穴を開ける | △ | 割れ防止にはなるが、剥きやすくなるかは疑問。 |
茹でた卵を冷水につける | ◎ | 卵白が収縮して、卵殻膜がはがれやすい! |
茹でた卵の両端を割って息を吹きかけてむく | × | はっきり言って、不衛生。効果も少ない。 |
茹でた卵をタッパー(コップ)に入れて、振ってむく | × | 強く振ると卵が割れる。半熟卵に不向き。 |
茹でた卵をまな板で一回転させてむく | △ | 固茹でなら簡単にむけるが、半熟卵には不向き。 |
"つるんゆでたま"の作り方
すごくキレイにむけるよ!
お湯を沸騰させる
たっぷりのお湯を沸騰させます。
"常温の水に卵を入れて作る方法"と"沸騰した鍋に卵を入れて作る方法"があります。常温の水から作れば、殻が割れるのを防ぐことができますが、スタートの水温が常に同じにするのが難しく、仕上がりに誤差が生じるので、安定した仕上がりを求めるのであれば、沸騰したお湯に卵を入れたほうがいいです。
冷蔵庫から卵を出す
冷蔵庫から産卵後3日以降の卵をだします。
お湯と同様に"常温に戻した卵を使う方法"と"冷蔵庫からだした卵を使う方法"があります。常温の卵を使えば、殻が割れるのを防ぐことができますが、スタートの卵の温度を一定にするのが難しく、仕上がりに誤差が生じる可能性がある上、常温に戻すという手間がかかるので、冷蔵庫からすぐに出したものを使います。冷蔵庫から出したての卵を沸騰した鍋に入れると、ちょっとした衝撃でも割れますので、注意してください。
気室に穴を開ける(必須ではないです)
道具を使って、卵殻の気室部分に穴を開けます。
穴を開ける際に、卵殻膜まで穴を開けないように注意してください。卵殻膜まで穴を開けると、卵白が金魚のフンのように流出します。
割れ防止の要素が強いので、必須の作業ではありません。道具がなければ、しなくても大丈夫です。
卵をざるに入れて鍋に投入
ざるに卵をいれた状態で鍋にいれます。
沸騰した鍋に卵を入れると、ちょっとした衝撃でも割れてしまいますが、ざるに入れることで沸騰した鍋に衝撃を与えることなく、投入することができます。
茹で上がったら、冷水につける
指定の時間で茹でます。茹で時間はページの最後を参照してください。
茹で上がったら、すぐに”氷の入った冷水"もしくは"冷たい流水"につけて、急冷します。
気室側の殻と卵殻膜を破る
気室側の殻を破ります。一緒に、卵殻膜(薄皮)も破っておきましょう。気室側には空洞があるので、簡単に卵殻膜(薄皮)も破ることができます。
流水を流し入れる
そして、卵を軽くに押すと、卵殻膜(薄皮)と卵の間に空間ができます。そこに、水を流し込みます。ぐるっと一周流し込みんでください。
全体にヒビを入れる
卵にヒビを入れます。できるだけ細かくヒビを入れてください。卵同士をぶつけると簡単にヒビを入れることができます。
また、先端部分が一番剥きづらい部分なので、特に細かくヒビを入れてください。
殻をむく
りんごの皮をむくように、卵殻膜(薄皮)と一緒にむいてください。流水の中でむくと、よりやりやすいです。
これで"つるん”とむくことができます!!
完成!
茹で時間別のゆであがり状態
沸騰したお湯で、冷蔵庫から出したMサイズの卵で作ったゆで卵の茹で時間です。
まとめ
生卵の時は、雑菌を分解してくれる「リゾチーム」という酵素がいるから大丈夫なんだけど、加熱したことにより、その効果がなくなってしまっているの。
生卵より消費期限が短いので、注意してね。
1日以内にね。
新着ワザを習得する!